地方自治体もリスケ! 破綻回避策はいかに?!

2006年4月4日、日経夕刊にこんな記事が出た。

「地方債、借り換え相次ぐ・住民負担膨らむ恐れ」
 財政事情の厳しい市町村が、民間から資金調達し国に地方債を繰り上げ返済する。新たな借り入れで返済期限を延ばし、足元の支払額を減らすためだ。自治体にとって破綻回避に向けた苦肉の策ともいえるが、負担の先送りで支払総額は膨らみ、将来の住民負担が膨らむ恐れもある。
 青森県黒石市は5月、地元金融機関から10億円を借り換える。返済期間を最長15年延ばし、当初3年間は返済を猶予してもらう。同市は財政赤字が敬遠され、周辺市町村との合併が破談になった。当面は歳出抑制に努める方針で、借り換えにより2006年度の公債費を8000万円減らす。
 北海道小樽市も今夏に8億円を借り換える。公債費を3億円減らし、3年連続の赤字予算を回避した。財政難から職員給与の25%削減を決めた長野県王滝村も3月に実施した。

・地方債は、うち6割を郵貯・簡保資金などを使い国が引き受けている。
・総務省が管轄。
・繰り上げ返済は、未払金利に相当する補償金を国に支払わねばならない。そのことにより、負担総額が膨らむ。

参考
公債比率20%超えは、破綻赤点滅
 財政構造の健全性(長期安定性)を示すものであり、標準財政規模(都市の一般財源必要額を全国統一のルール計算により算出したもの)に対して、返済額がどの程度であったかを測るもの。この比率が高ければ、それだけ財政構造の弾力性を圧迫していることを意味し、公債比率が15ポイントに達すると財政運営上黄色信号(注意)が灯り、20ポイントで赤信号(危険)と言わる。 従って15ポイントに達した場合、財政健全化計画を樹立し財政再建しなければならない。
起債制限
 公債費から地方交付税で措置される公債費を差し引いた値を、標準財政規模から地方交付税で措置される公債費を差し引いた値で割った数値の、過去3ヵ年の平均値。一般的には、比率が15%を超えると黄色信号、20%を超えると一部の地方債の発行が制限されることになる。
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 これ、民間の再建策に照らして、私なりに、簡単に言うと..........
 財政難、税収低下、高齢化、人口減、維持管理費の増加等により、過去起債した、借金の返済のピークを迎える自治体が多くなっており、返済がままならない。
 よって、新たに民間金融機関から長期の借入を行い、国へは、起債の前倒し返済をし、とりあえず、返済期限をまぶして、返済額を低下させるもの。
 返済スケジュールの見直し・変更(リスケジュール)=リスケ
だ。

 この手法は、破綻を回避するにはとりあえず、有効な手段で、バブル後、民間会社の再建策の第一歩として、使った手だ。
 さて、ここからが問題。その後、どのような企業が生き残ったのか!

 会社再建にからんで、(金融機関等の債権者の同意を得て)リスケできたのはいいが、そのことで(経営者が)安心し(または、結局、民事再生、破産に至ったのも含め)、結局、事業再建できなかった例は多くあった。実は。

 ですから、債権者(自治体の場合、国(総務省))は、破綻されても困るから(債務免除もできないし)、借り換えに伴う前倒し返済を認めるのであろうが、このことで、安心してしまう首長(市長・町長)が出てしまった場合、自治体破綻に転げ落ちていくのであろう。

 今回、地方債借り換えで名の上がっている自治体の主な例は次の通り。
 北海道・広尾町、留萌市、根室市、美唄市
 青森県黒石市、田子町
 宮城県塩竃市
 高知県大豊町
 鹿児島県上屋久町.........

 これらの、自治体は、自主財源に乏しく(地方交付税交付金頼み)、財政赤字の累積が大きく、事実上、経営再建、銀行管理状況になっている自治体といって良い。
 とりあえずの嵐はやり過ごしたが、収入を上げて借入を減らす努力をし、新たな借入をしないことが、不可欠となる。
 合併して、当座の破綻を逃れた自治体もそうである。議員を減らせない自治体も多く、議会の監視すら機能していないところは、住民がリコールするしかない。

 いよいよ、民間再建と同様、自治体再建の時代が到来した感じです。

 民間経営経験があり、強いリーダーシップを発揮し、予算削減だけでなく、増収策を立案でき、地域経営的手法を用いることの出来る、積極的に民間と協働(官民)・連携(公民)できるアイデアを、スパスパ打ち出せる首長を選挙で選びたいものです。

あえて、苦言!(各地方自治体首長様、議員様)
 公債比率20%超えると、強制返済(具体的には、国が強制的に、自治体に対して、税金を引き上げる、水道下水道料金などを値上げできる権限行使)になっちゃう策を国が考えていることが以前に発表されている。これを避けているだけではないでしょうね? 

 
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